IPv4 over IPv6にするための費用のアイキャッチ

「IPv6」オプションを使うと、フレッツ光やフレッツ光の回線を使っている光コラボの通信速度が早くなるというのは聞いたことがあるかもしれません。IPv6を使うとたしかにネットの速度は速くなるのですが、このオプションだけでは見られないサイトや使えないサービスなどもまだまだたくさんあってちょっと不便になります。

そこで注目されているのが「IPv4 over IPv6」といって、「IPv4にしか対応していないサイトやサービスもIPv6の速い速度で見たり使ったりすることができる」という機能を持った新しいIPv6のオプションが注目されています。

このページでは、IPv4 over IPv6にするためにどういった費用や料金がかかるのかをまとめています。かかる費用や料金はプロバイダごとに違いがあるので、プロバイダごとにIPv4 over IPv6にするためにどのくらいのコストがかかるのか確認できるようになっています。

どういった費用や料金がかかるのか

IPv4 over IPv6を使うためには、フレッツ光の場合は標準になっている一部サービスを除いて、プロバイダとフレッツ光への申し込みが、光コラボの場合は光回線の提供会社への申し込みが必要です。※フレッツ光への申し込みはプロバイダに申し込めば代行してくれること多いです

Pv4 over IPv6を使うためにかかる可能性がある費用や料金は、

1.オプションの追加料金
2.対応するための機器などの費用

といったものがありますが、プロバイダや光コラボによって、IPv4 over IPv6のオプションを追加するのに無料のところもあれば追加料金を払わなければいけないところもあり、対応ルーターが必要なときはレンタル料やルーター代、古い通信機器を使っている場合は通信機器の交換に工事費がかかる場合もあるなど、プロバイダやユーザーの環境によって通信機器を整えるためにかかる費用や料金が変わってきます。

IPv4 over IPv6オプションの追加料金

IPv4 over IPv6を使うための追加料金はプロバイダごとに違うのですが、無料のところ、有料のところ、はじめからIPv4 over IPv6コースとして料金に組み込まれているところというパターンがあるので後半でプロバイダごとに解説しています。

全体的なイメージとして、「IPv4 over IPv6を使うためにはプロバイダや光コラボの会社への料金や環境をととのえる費用がかかる場合もある」という感じで考えておいてください。

ルーターの貸し出しについては無料のところもありますが、有料の場合はレンタル料金が毎月の料金にプラスされます。ここもプロバイダごとに違うので料金がかかる場合は記載しておきます。

対応するための機器などの費用

オプションの追加料金のほかにIPv4 over IPv6にするために必要になるのが対応したパソコンやOSやルーターなどの環境を整えるための費用です。

必要なパソコンの環境とかかる費用

OSについてはwindowsの場合はWindows XP SP1以降が必要になります。XP SP1とSP2、Vista、7、8のパソコンであればIPv6に対応しているのでOSやパソコンを替えたりしなくても大丈夫です。
※XPはIPv6の機能を自分で追加する必要があります

XP SP1以前のwindows XP、95、98は20年ほど前のOSなので多くの人が使っていないかと思いますが、XP SP1より前のOSのパソコンで使いたいという人は最新のwindowsを入れてもスムーズに動きません。IPv6にするのであればパソコンを新しく買い直すことになるので、その費用もかかることになります。

ルーターの必要性とかかる費用

ルーターについては上でも書きましたが、プロバイダによって不要だったり必要だったりと分かれます。

ルーターが必要で、かつレンタルでなく買うとなると7,000円~1万円程度費用がかかることになります。IPv6だけであれば対応しているルーターが多いのですが、IPv4 over IPv6はプロバイダごとに使えるルーターが決まっているので必ず公式サイトやサポートで確認してください。

また光電話を使っている場合、ホームゲートウェイという機器が内蔵しているルーターでIPv4 over IPv6に対応できることもありますが、対応できない機種の場合には交換するのに工事費がかかることもあるので、ここも確認が必要です。

機器にかかる費用についてはそこまで心配しなくて大丈夫

いろいろな費用がかかるとは言っても、パソコンやルーターを買わないので済むケースではIPv6にするためにはお金的な負担はほぼないかあっても月数百円程度です。IPv6から元のIPv4に戻すこともできるので金銭的にそこまで心配する必要はありません。

ただ費用が多くかかってしまう可能性がある人はIPv4 over IPv6を使うより光回線の乗り換えの方が金銭的に負担がないということもあるので光回線の乗り換えを含めて再検討しても良いと思います。

プロバイダごとにかかる追加料金や費用をまとめました

IPv4 over IPv6を使うためにどういったお金がかかるか見てきましたが、合計でどのくらいのコストがかかるのかはプロバイダごとに違います。

ここからはプロバイダごとに追加料金や費用がどのくらいかかるのか見ていきましょう。

@nifty(フレッツ光)

追加オプション名 v6プラス
追加オプション料金 無料
ルーター ひかり電話のホームゲートウェイで対応可
※ただし古い場合は交換に工事費
ホームゲートウェイレンタル料 250円~750円/月

@niftyはフレッツ光のプロバイダとしてIPv4 over IPv6を「v6プラス」として提供しています。

v6プラスオプションを利用するにはv6プラスに対応している「ホームゲートウェイ(ひかり電話対応機器やひかり電話ルーターとも呼ばれる)」が必要。

ホームゲートウェイはひかり電話で使う通信機器なのですでに設置してある場合もあるのですが、ホームゲートウェイがない人は、ひかり電話に申し込んで無料で借りるか、有料でレンタルもできます。有料で借りる場合、レンタル料は250円~750円/月となっています。
※対応機器はこちらの@nifty公式サイトに記載あり

光電話を使っていてホームゲートウェイがあっても、対応していない機種の場合は有償工事での交換になります。工事はNTTがすることになり、工事費用は11,500円くらい。

@niftyのv6プラスは対応のホームゲートウェイがあれば実質無料ですが、ひかり電話がない人は250~750円/月プラスとなり、ひかり電話があってもホームゲートウェイが対応していなければ工事費用1万円程度を負担することになります。

GMOとくとくBB フレッツ光v6プラス接続サービス(フレッツ光)

追加オプション名 v6プラス
追加オプション料金 プロバイダ料金込みで891円/月(税抜)
ルーター レンタル
ルーターレンタル料 100円/月(税抜)

GMOとくとくBBはフレッツ光のプロバイダとしてIPv4 over IPv6を「v6プラス」として提供しています。

v6プラスを使うためにはプロバイダのコースを「フレッツ光v6プラス接続サービス 」へと変更する必要があります。マンションか戸建か関係なくプロバイダ料とルーターのレンタル料込みで一律月額991円(税抜き)。

対応ルーターが必要でルーターは必ずレンタルすることになっていますが、無線LAN機能もついていてレンタル料金が月額100円ならかなり安い。v6プラスなしのプロバイダ料金より高くなっている(戸建タイプだと131円、マンションタイプだと361円高い)ので、v6プラスにするのに実質は差額分の料金を払っていることになります。

追加オプション名 標準でDS-Lite対応
追加オプション料金 プロバイダ料金込みで2,160円/月(税抜)
ルーター DS-Lite対応ルーターを用意する必要あり
ルーターレンタル料 レンタルなし

InterLinkの「ZOOT NATIVEコース」はIPv6を標準で使うことができるフレッツ光のプロバイダのコース。

IPv4 over IPv6のDS-Liteが標準になっているコースなので追加料金はなし。ただ「DS-Lite対応ルーター」を用意する必要があります。
※対応機種はこちらのInterLink公式サイトを確認してください

月額2,160円とフレッツ光のプロバイダとしては高い。さらに対応ルーターも購入しなければいけないということで他のプロバイダとくらべてIPv4 over IPv6を使うためのコストとしてはやや高めになっています。

DMM(光コラボ)

追加オプション名 v6プラス
追加オプション料金 無料
ルーター ひかり電話のホームゲートウェイ
または対応ルーター
ホームゲートウェイレンタル料 200~300円/月

光コラボレーション「DMM光」の追加オプションとしてIPv4 over IPv6のv6プラスを追加料金なしで利用できる。DMM光の料金は光回線とプロバイダで集合住宅3,780円/月、戸建で4,820円/月。

同じv6プラスでも@niftyやGMOとくとくBBの様にフレッツ光のプロバイダとして使う場合と違って、光コラボのDMM光ではホームゲートウェイ(ひかり電話対応機器やひかり電話ルーターとも呼ばれる)は必須ではなく、v6プラス対応ルーターをユーザーが用意してv6プラスを使うことができます。
※対応機種はこちらのDMM光公式サイトを確認してください

ルーターのレンタルはないのですが、ホームゲートウェイは有料でレンタルができます。レンタル料は無線LANなしで200円、無線LANありで300円なので契約期間が短くなりそうな人はレンタル、長くなりそうな人は購入した方が安く済みそう。

IIJmio(フレッツ光、光コラボ)

IIJmioはフレッツ光のプロバイダとしてのほかに光コラボの光回線業者「IIJmioひかり」でもIPv4 over IPv6オプションを提供しています。両方とも使い方などは同じなのですが、オプション名や料金が違うので表を2つに分けて説明します。

フレッツ光のプロバイダとしてのオプション

追加オプション名 DS-Lite
追加オプション料金 プロバイダ込み2,160円
ルーター DS-Lite対応ルーターを用意する必要あり
ルーターレンタル料 レンタルなし

IIJmioひかりとしてのオプション

追加オプション名 IPoEオプション(DS-Lite)
追加オプション料金 800円/月
ルーター 対応ルーターを用意する必要あり
ルーターレンタル料 レンタルなし

IIJmioはフレッツ光のプロバイダとしてのほか、光コラボの光回線業者「IIJmioひかり」としてもIPv4 over IPv6のオプションがあり、呼び方は違いますがどちらもDS-Liteというサービスを使っています。

フレッツ光はプロバイダ料込みで2,160円、IIJmioひかりはオプション追加料金として月800円かかるので他とくらべると追加オプションにかかる料金が少し高いかなという感じ。

またルーターのレンタルがないので、DS-Liteを使う場合はそれぞれ対応するルーターをユーザーが用意する必要があり、こちらも一番安いもので5,000円ほどするのでその費用もかかることになります。。
※対応ルーターの機種はこちらのIIJmio公式サイトで確認してください

So-net(フレッツ光、光コラボ、ドコモ光)

追加オプション名 IPoE接続(DS-Lite)
追加オプション料金 無料
ルーター 対応ルーターをレンタルする必要あり
ルーターレンタル料 400円/月

フレッツ光のプロバイダ、光コラボの「So-net光コラボレーション」、「So-net for ドコモ光」として「IPoE接続」という無料のIPv4 over IPv6オプションがあり、全てDS-Liteというサービスを使っています。

IPv4 over IPv6追加オプションは無料ですが、「IPoE無線LAN機器レンタル」が必要で月400円のレンタル料がかかるのでIPv4 over IPv6を完全に無料で使えるという訳ではありませんが、レンタルできるルーターは無線LAN機能もあるということでコスト的に高すぎるということはないと思います。
※対応ルーターの機種はこちらのSo-net公式サイトで確認してください

excite MEC光(光コラボ)

追加オプション名 標準でDS-Lite対応
追加オプション料金 無料
ルーター 対応ルーターをレンタルする必要あり
ルーターレンタル料 100円/月

excite MEC光はDS-LiteのIPv4 over IPv6を標準で使うことができる光コラボの光回線サービス。

光コラボなので、光回線とプロバイダ料金込みで戸建4,500円、マンション3,500円。DS-Liteの追加オプションは無料ですが、「MEC光専用ルータ」のレンタルが必要で月100円のレンタル料がかかるのでIPv4 over IPv6を完全に無料で使えるという訳ではありません。ただ月100円で無線LAN機能もあるルーターがレンタルできるのは他と比べてかなり安くなっています。

2018年4月2日までのキャンペーン中に転用で加入すると、8,300円のルーターが無料でもらえるのでこのキャンペーン中に申し込んだユーザーにはルーターのレンタル料がかからりません。ほかにも最大5,000円の事務手数料などが無料になるキャンペーンもしています。

BIGLOBE(フレッツ光、光コラボ、ドコモ光)

追加オプション名 IPv6オプション
追加オプション料金 無料
ルーター ユーザーが用意またはレンタル可
ルーターレンタル料 500円/月

フレッツ光のプロバイダ「BIGLOBE」、光コラボの「ビッグローブ光」、ドコモ光のプロバイダ「ドコモ光×ビッグローブ」で「IPv6オプション」というIPv4 over IPv6対応オプションを無料で使うことができる。どれもビッグローブ独自のIPv4 over IPv6サービスで対応。

IPv4 over IPv6を使うには「IPv6オプション」対応機器が必要になります。光電話を使っていれば設置済みのホームゲートウェイで対応できますが、なければ対応ルーターを自前で用意するか、月500円で無線LAN機能付きの対応ルーターをレンタルすることもできます。

光電話を契約していれば追加オプションはIPv4 over IPv6を無料で使えますが、ひかり電話を使っていないユーザーは自分で用意するかレンタルで月500円かかるのでIPv4 over IPv6を完全に無料で使えるという訳ではありません。ルーターのレンタル料が少し高いので、長く契約することを考えている人は自前で用意した方がコストは安くなります。
※レンタルのルーターの機種はこちらのBIGLOBE公式サイトで確認できます

ソフトバンク(フレッツ光、光コラボ)

追加オプション名 IPv6 IPoE + IPv4(IPv6高速ハイブリッド)
追加オプション料金 無料
光BBユニット レンタル
光BBユニットレンタル料 467円/月

ソフトバンクは、フレッツ光のプロバイダ「Yahoo! BB 光 with フレッツ」、光コラボの「「ソフトバンク 光」で「IPv6 IPoE + IPv4(IPv6高速ハイブリッド)」というIPv4 over IPv6オプションを使うことができます。

追加オプションの料金は無料ですが、このオプションを使うには「光BBユニット」という対応機器を467円/月でレンタルしなければならないので、完全に無料でIPv6 IPoE + IPv4を使える訳ではありません。レンタル料がやや高めですが、光BBユニットには無線LAN機能もついているので無線LANルーターを借りると思えばそこまで高くはありません。

IPv4 over IPv6にかかる費用一覧

@nifty名(フレッツ光) 無料
+レンタル250円~750円/月
GMOとくとくBB(フレッツ光) 無料
+レンタル100円/月
InterLink(フレッツ光) 2,160円/月(プロバイダ込)
+ルーター代(約5,500円~)
IIJmio(フレッツ光、光コラボ) フレッツ:2,160円/月(プロバイダ込)
光コラボ:800円/月
+ルーター代(最安で5,500円前後)
ソフトバンク(フレッツ光、光コラボ) 無料
+レンタル467円/月
So-net(フレッツ光、光コラボ、ドコモ光) 無料
+レンタル400円/月
BIGLOBE(フレッツ光、光コラボ、ドコモ光) 無料
+ ルーター代:約5,100円 or レンタル500円/月 ※光電話対応ルータがあれば無料
DMM(光コラボ) 無料
+レンタル200~300円/月
excite MEC光(光コラボ) 無料
+レンタル100円/月

IPv4 over IPv6にかかる全体のコストを一覧にしてみました。

プロバイダとして使う場合、光コラボとして使う場合、ルーターを買う必要がある場合、レンタルが必要な場合などサービスやユーザーの環境によってコストが変わってくるので、どこが一番安いというのは難しいのですが、フレッツ光やドコモ光のプロバイダのオプションで追加して使う場合は「GMOとくとくBB フレッツ光v6プラス接続サービス」、光コラボでは「excite MEC光」がコスト的に低くおさえられる可能性が高いです。

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まとめ

IPv4 over IPv6を使うためのコストは人によって違いはありますが、パソコンの買い替えなどがなければそれほど高いコストはかからないので、光回線が遅くて悩んでいるという人は試してみる価値はあります。今までのIPv4という通信方法よりかなり速くなるのが実感できるはず。

ただし、IPv4 over IPv6にするのにうまくいかない場合があり、ルーターの設定をいじったりすることもあるので、そういった覚悟もしておきましょう。

通信速度が欲しいけど設定を変えたりするのに自信がないという人は「NURO光」や「au光」などフレッツ光の光回線とは別の光回線の乗り換えするというのも考えてみましょう。使えないサイトやサービスはなく、回線を開通する時はやさしく教えてもらえます(笑)。

登場人物B

IPv4 over IPv6ってそんなに高くないんだ!でも難しそうだからチャレンジしようか迷っちゃうな~。実家がビッグローブで光電話だから無料っぽいしまずは試してみようかな(笑)。